この記事は「キャリアコンサルタント資格に興味はあるが、どのようなものか?どう学ぶのか?」という方向けに、具体的な内容と私自身の挑戦ログをお伝えする。学び中の方や、これから学ぼうとされる方の参考になれば幸いだ。
また、キャリコンについて学習する中で、自身のキャリアについても考察したため記録として残しておく。
また、並行して行っているSQLの学び(確認ドリル)についても書く。
キャリアコンサルタント資格
資格の概要(再掲)
- 「キャリアコンサルタント」として、キャリアに関する相談・助言・指導が標準レベルにあることを証明する。国家資格(名称独占資格)で、5年に1回の更新が必要。
- 試験時期は年に3回。形式は学科と実技。主催は協会と協議会。私は2023年3月に協議会で申し込み済。
学習ロードマップ(再掲)
- 私はリカレント様の「キャリアコンサルタント養成ライブ通信講座」を受講。
- 2022年10/1~12/3までの「応用実習・総まとめ(週1回の対面講義)」および「修了試験」は無事終了。
- 現時点の詳しい学習計画は以下のとおり。(グレーは完了したもの)
学習記録
①概況
- 1月中旬~下旬は「論述重点期間」として、論述マスター動画を見て学びを進めた。
- 1月末に計画どおり完了したため、ポイントをこの記事内にまとめる。
②授業の進め方(学習メモ)
- 目的は論述試験に合格できる力をつけること。そのため、基礎を講義、実技を練習問題を通じて習得する。
- 講義は全4回(1回2.5時間)。1回目と2回目で試験の全体像を捉え、3回目と4回目は試験と同様50分かけて解き、解説を聴く。
- キャリコンとしての学びを深めるため、両団体について解くことをすすめる。
- ただし私は協議会での受験が確定しているので、まずは協議会の対策を優先して行う。(講義動画の閲覧と過去問の3ラリー)
③論述試験の概要(学習メモ)
- 時間は50分、合格ラインは約6割。(論述50点、面接100点で各4割が足切り。合計90点以上で合格)
- 問われるのはシステマチックアプローチに基づくキャリコン能力。それを書いて説明する。
- 協議会では4つの設問が問われる。「主訴・CC質問の意図・見立て・展開」
- 試験対策は理解・練習・振り返りの繰り返し。以下のポイントを抑えたうえで、練習問題を時間内で実際に解き、解き捨てず振り返り(即ち、時間内に、模範解答になぜ至らなかったのか、ちゃんと考察・対策する)、時間を置いてもう一度解く、これを2~3回は繰り返す。
- 回答のポイントは充足性・妥当性・具体性。本文・設問のフラグを全て回収し、キャリコンの役割に沿って、ひな形は用いつつ具体的に書く。
- 充足性の補足。ようは「回答用紙を通じて、採点者と正しくコミュニケーションする」ということ。「採点者は何を意図しているのか?」「何を聞いているのか?」「この回答でわかりやすく論理的か?」などを意識する。なぜなら、記述式は正しく書かないと読んでくれないから。
- とくに設問の丁寧な読み取りは大事。設問は回答を絞り込む(採点を楽にする)条件付けだから。質問事項に全て答えるのはもちろん、例えば理由を聞かれているなら「~のため」と書かなくてはいけない。
- 妥当性の補足。ようは「キャリコンとしてあるべき姿を分かっている」ことを伝えること。たとえば「主訴はCLの言葉で、感情に注目」「見立ては謙虚に」「相談者を尊重し、寄り添う」「気づきや成長につながる提案をする」など。
- 具体性の補足。ようは「本文の事例をちゃんと入れて、実技力をアピールする」こと。テンプレ的なひな形は重要だが、それだけだと中身ペラペラになる。例えばCCの見立てで「自己理解が不足している」ではダメ。「〇〇の点で」と具体事例を入れないと得点にならない。
④その他の注意点
- 書き方。解答欄の下線の一番上から、最初の1文字は空けず、下線の書けるところまで(文書の途中で改行する必要なし。また、下線からはみ出ないこと)、解答欄はできるだけ埋める。
- 逐語に記載されている文字は使用可(キャリ協なら「相談者」)、読んでわかる丁寧な文章で(主語・述語省略せず、因果関係に注意(問われている何に、何を答えているのか)して、誤字脱字はなく、文末は統一して書く。要は「読んでもらえる文章にする」葛藤
⑤システマティック・アプローチと解答のポイント
- 大きな流れ。「信頼関係の構築⇒問題の把握(主訴と見立て)⇒具体的展開」
- 具体的なチェックシートはリカレントの論述マスター資料集P11に、アンチパターンは資料集P14にあるので、参考にすること。
- ①主訴。キャリ協設問1で問われる。CLが最も伝えたいこと。相談内容の冒頭だけでなく、全体を見て、”相談者の感情や葛藤”に係る言葉に下線を引いて捉える手法が有効。主訴を正しく捉えることが大事。(ここを誤ると、設問3、4もズレてしまうため)
- ②相談者をより深く知る。キャリ協設問2で問われる。基本的な構成は「〇〇についてどう捉えているか(設問2の対象となる下線部の内容と、下線部の直前の感情に係る箇所)を確認し、相談者への理解を深める事と考える。」となる。
- 【2/17模試指摘を反映し追記】愚直に、下線部の内容と、下線部の直前のワードを利用する形。キャリ協第18回~20回のリカレント解答案も全て一貫してこの形。これは慣れ。
- ③見立て。キャリ協設問3で問われる。CC視点の主訴の原因。まず主訴を正しく捉えることが大事。“見立て”は主訴の解決の観点から、キャリコンとして具体的に検討されたもの。“根拠”は相談者の発言から抜粋した具体的なもの。
- 【2/17模試指摘を反映し追記】根拠は逐語から出来るだけ抜き出して具体的に書く事。
- なお、見立ては基本カテゴリ(リカレントの論述マスター資料集P5参照)がある。主訴の解決に必要なものを2つ選び「○○があると思われる。また〇〇も見受けられる」と書きつつ、根拠は具体的に、相談者の言動を出来るだけ使用して書く。
- 【2/17模試指摘を反映し追記】まず方針は「〇〇の支援を行い〇〇の理解を促す」がベースの書き方。
- 次に、あらためて全体を通じて「誰が読んでも分かり易く曖昧でない」解答にするために、逐語録や事例の表現をできるだけ使う事。(自身の表現を多用しないこと)。
⑥タイムマネジメントと具体的な取り組み
- 全体で50分なので、①氏名など記入5分、②下読み5分、③構想作成15分、④執筆20分、⑤見直し5分。
- ①まず、氏名の記入漏れやシール貼り漏れなど、基本的な不備は即不合格なので、慎重かつ迅速に。
- ②次に、下読みにより全体を見て大まかに主訴を掴む(一言でいうと何?という問いかけが効果的)。そして、その主訴をふまえて、相談者の感情や葛藤に線を引く(たとえば勤続か転職かの2択なら、各選択肢へのメリデメなどへの感情)。
- ③続けて回答の構想を、問題文を利用して作成する。基本構成は次の見出しに書いたとおり。たとえば設問1の主訴と、設問4の方策は繋がってるし、設問3と4に書く内容は概ね感情に係る下線(上記②で引いたもの)をフラグ回収しておくと安全であり、このような作業は問題文に直接書き込むと漏れが無いし視覚的にもわかりやすい。
- ④執筆はひたすら書くことになる。なぜなら、途中で時間切れになったら大幅減点だから。まずはとにかく埋めることも大事。
- ⑤最後の見直しポイントは3点。まず氏名やシール、次に記述欄のはみ出し等がないか、最後に全体構成と読みやすさ。
⑦解答の基本構成
- 解答の基本構成(ひな形)は以下のとおり。あくまでひな形であり、具体例を入れて完成させることに注意。
- 設問1は「経緯+状況+感情+一言主訴(問題文全体の中にある、悩みや葛藤を一言で表した言葉。たとえば「出向か転職か、どちらが良いか決められない」など)+定型(どうすればよいか相談したい)」
- 設問2は「半定型(〇〇についてどのように捉えているか(コトでなくヒト。事実がどうかでなく、相談者がどのように捉えているかが、より大事。下線そのものと、下線の直前直後がヒントになる。)。2択で悩んでるならその両方を具体的に)+定型(相談者への理解を深める(≒内省を促し、情報を明確にする)ためと予測される)」
- 設問3の見立ては「見立て1(具体的に何が足りないと見ているかを書く。詳細は以下パターンメモ参照。)+見立て2+定型(と思われる)」
- 設問3の根拠は「定型(根拠は)+根拠1(発言から抜粋)+根拠2+定型(という発言である)」
- 設問4は「半定型(~という感情に寄り添い支援)+半定型(見立てを確認のうえ、合意を得ながら)+見立て1対策と見立て2対策(〇〇の支援を行い、〇〇の理解を促す)+半定型(~(設問1に照応するかたちで書く)できるよう支援していく方針としたい。))」だ。
⑧見立てのパターンメモ(過去問)
- キャリ協第21回。リカレントの見立て回答例は「価値観理解と仕事理解」。
- 相談者は子育てとの両立(生活)を重視しつつも、専門性を身につけること(専門)、安定した仕事をすること(保障)、など仕事選びの価値観が揺らいでいる。そこで、何を優先したいか整理する支援を行い、基準となる価値観の理解を促す。
- また、テレワークなどの働き方について会社の制度の理解不足がある。そこで、上司と相談することを支援し、会社制度の理解を促す。
- 見立ての候補は、キャリアプラン検討不足・自己能力理解不足・仕事や制度理解不足など複数見つかるが、主訴をふまえ、根拠をもって、優先度を立てて2つ選ぶこと。
- まず、キャリの問題は現状で“転機(トランジション)”が起き、おぼろげな”ありたい姿”に向かう中で問題が複数起きて、相談者が悩み、葛藤するケースが多い。その場合、大抵の場合、まず最初に取り掛かるのは価値観の整理になる。
- なぜなら、相談者の主訴(悩みや葛藤)を捉えるなら、まず自分の方向性や軸を整理し、そのあと情報収集する方が効率的なので。
- なお、情報収集するならまず現職からがおすすめ。大抵”転機”を受けて現職に不満を持つパターンが多いが、価値観を整理したあとに「本当に現職でその価値観を満たせないのか?制度や工夫などないのか?」と調べたほうが、リスクが少ないから。
- この流れは、リカレントが動画の中でホワイトボードを使って丁寧に解説している(一つのタームを全て使って)ので、特に重要なポイントと認識。
- リカレント練習問題①。見立て解答例は「若年者の就活における、仕事選びの価値観(”好き”でしか考えてこなかった)および仕事理解(不動産業界)の不足」
- リカレント練習問題②。見立て解答例は「中年のキャリアチェンジ(昇進か転職か)における、キャリア選択の価値観(家族のため経済面を重視するのか、自らのやりがいを重視するのか)および仕事理解(変化後の仕事イメージ)の不足」
- キャリ協第20回。リカレントの見立て解答例は「価値観理解と仕事理解」のいつものパターン。
- もう少し丁寧に書くと「職業選択における価値観の理解不足と、現職での継続就業の可能性や今後のアパレル業界の展望についての仕事理解不足」
- この事例の相談者も「コロナでアパレル業界の売上が低下」という転機が起き、価値観が揺らいている。(今までは「好き」と「安定」が両立できたが、今後は「安定」が得られなくなるかもしれない…と)
- なので、まずは価値観を整理してもらい、相談者の「大切にしたいこと」に気づきを促すのが良い。かつ、仕事理解も色々な支援があるが、まずは今の仕事をうまく続ける余地がないか支援するのが無難なので、そのような回答例にしていると思われる。
- キャリ協第19回。リカレントの見立て解答例は「自己理解(経験やスキル)不足と仕事理解(職業選択の手順)不足」であり、第21回、20回とややパターンが異なる。
- とはいえ、「転機をふまえ、これからどうしたらいいか悩んでいる」という相談者の状況設定は同じ。よって、転機となった状況に対する相談者の悩みや葛藤などの感情が色々表れてくる。
- ゆえに、これらの発言を根拠にすれば「価値観の理解(整理)不足」という見立てを立てることは可能。
- さらに保険として、能力や興味も「主訴を解決するうえでの優先順位」に応じて+αで盛り込めばなお良し。
- ということで、現時点の論述における見立ての鉄板ベースは「自己理解(価値観+α)不足と仕事理解(足元+α)」になりそう。
- 今回の過去問であれば「仕事選びの価値観や、自身の興味や能力などの自己理解の不足があると思われる。また、次の派遣先やそれ以外の職業などの仕事理解の不足も見受けられる」となる。(もちろん、これはベースであり、具体的なワードの盛り込みは必須)
- 次いで、対応の鉄板ベースは「ジョブ・カードの職務経歴シートの作成などを通じて、〇〇について大切なことを整理する支援を行い、基準となる価値観の理解を促す。および〇〇へのヒアリングやjob tagによる職業探索を支援し、〇〇などの仕事理解を促す」となる。
- もちろんパターン化は危険だが、過去問の傾向や各種理論を踏まえると、これが不正解になるほうが逆に少なくなると想定。
- 時間切れで書けないより、何らか書いて最低4割を狙うのは必須。また、完全なパターンではなく、転機を乗り越えるのに重要な「価値観」をコアにしつつ、問題文の感情に係る箇所もきっちり盛り込むことで、出題者の意図になるべく答えられる。
- ということで、この鉄板ベースを自分の軸にして、問題文の中の+αも盛り込み、具体ワードもしっかり入れる戦略でいく。
- キャリ協第18回。今までの学びをベースに「妥当性・網羅性・具体性」をふまえた「主訴・意図・見立て・方策」の基本パターンを確立したうえで解答。
- 結果として、時間に余裕をもってある程度の文章が書けるようになった。
- 後日、採点をふまえ見直しをかける必要があるが、1周目としては良い状況かと思う。
- 2/15~2/19に返却される論述模試の内容もふまえ、2周目の復習方針を決定したい。
⑨論述試験のポイントを抑えるためのキーワード
- 1周目(リカレント練習問題2問および模試、キャリ協第18~21回)を踏まえ、論述試験に取り掛かる際に記憶を呼び起こすためのキーワードを残す。
- 具体、妥当、網羅。(詳細は1-3-3に記載)
- 主訴は全体、一言、下線(感情)。意図は下線部および近く、より深く。見立ては価値観+αと仕事理解+α。(詳細はこれより上の記事で記載)
⑩模擬試験の答案返却を踏まえた気づき
- 誤字脱字に注意。”価値観”は手書きだと”価値感”と書いてしまいがちなので要注意。そのほか〇意思決定(×意志決定)
- それ以外は上記見出し⑤に追記。
自身のキャリアについての考察
キャリコンとしてのキャリア
- 上述のとおり、「人生をテーマに話を聞いてもらえる」ことは、自分の価値観に気づくために重要であり、価値基準がハッキリすれば情報収集と決定もスムーズ。ゆえに「人生をテーマに傾聴してくれる」キャリコンは貴重であると思う。(気晴らしに雑談できる友人はいるだろうが…人生のような”重い”テーマを話す相手は限られるし、一緒に悩んでくれる人となるとさらに稀だろう)
- もっと言えば、キャリコンのコアコンピタンスは「対話を通じた(ライフキャリアに係る)価値観の気づき」と言えないだろうか。なぜなら、現代は「常に学び続け、生涯働き続ける」時代だから、いかに自分の価値観を確立・更新していくかが大事であり、かつ価値観は対話でしか見えない部分で、信頼関係が無いと話せず、自己概念やキャリア理論への知識と場数が必要だからだ。(機械による代替も、しづらい)
- そもそも、キャリコンの主たる役割はキャリアコンサルティング・キャリアガイダンス・キャリア教育の3分野で、対話を通じた内省の深化はキャリアコンサルティングに当たる。キャリアガイダンスはいわゆる職業マッチング、キャリア教育はキャリア発達論サポートで、もちろんこれらも必要ではある。ただ、業界の求人情報などは当然、転職業界の方には適わないし、キャリア発達状況は家族・会社の人事や上司の方ほどは把握できない。
- ただ、相談者の価値観を軸にした情報収集は、キャリコンでしか一緒に悩めない部分だ(転職業界は短期的な手数料、企業は組織の利益を第一目標にせざるを得ないから)。
- つまり…誰しも「国や会社に使い潰されるのではないか」と不安に怯えるなか、「自分の幸せを最優先に、一緒に伴走してくれる、信頼できる人」であることがキャリコンの真価であり、真のクライエントファーストではないかと考える。
- もちろん、キャリコンをサービスとして捉えたとき、個人向けのキャリコンはビジネスとして難しいとは一般的に言われる(個人では支払える額に限界があるし、そもそも国が無料で有用なサービスを提供しており、かつ一般の方にその有効性を理解頂きづらいため)。
- とはいえ、これからの時代は個人も副業などで起業することが多くなると予測されるので、中小企業オーナー(一人企業・家族経営含む)向けのキャリコンであればビジネスといても成り立ちそうだ。
- そうなると…キャリコンとして求められるだろう(逆に自分が顧客だったら、こういう人が良い)ものは…
- ①まず誠実さ。その人と話していると心地よく、自分の内面がより深掘りできる人が良い。できればナラティブアプローチなどの手法に精通しており、経験豊富であればベスト。(客観的裏付けとして、キャリコンのほか、キャリア理論の学位などあるとなお良い)
- ②次にITやデータ分析に関する知識。情報過多の時代では情報の取捨選択と判断が必要で、「数字にだまされない」感性は欲しい。できればデータサイエンスに精通しており、物事の真実を見極められる人であればベスト。(客観的裏付けとして、資格を保持されているとなお良い)
- ③次にマネープランに関する知識。やはり人生を通じてお金の計画は大事で、最新の税制や助成金について相談には乗ってほしい。できればマネープランに精通しており、大局的な話ができる人であればベスト。(客観的裏付けとして、資格を保持されているとなお良い)
- ④次に1人起業・副業に関する知識。具体的なノウハウに詳しい人であればベスト。
- ※従業員規模が多くなってきたら社会保険労務士、企業規模が大きくなってきたら税理士の知識も必要になるだろうが、1人起業や家族経営ならあまり頻度は多くないだろう。宅建や中小企業診断士も、小規模であれば活用する機会は限定的か。英語も必須教養として学んではいくが、主活動領域はグローカル(国内マーケットで日本語優位性を主に活用)だろう。
- このように「人生をテーマに傾聴し、個人の幸せを軸に、データ・マネー・副業の観点も含め」相談に乗れるようにすることは、もちろん自分自身の人生をより幸せにすることにも繋がるだろう。
- 最初は個人的な相談から始め、無償でも良いとは思う。信頼関係を構築することは、長期的に見ればリターンが見込めるし、お金では測りづらい価値(貢献による満足感や、繋がりによる幸福感)も大きいからだ。何より、「程々の収入で良いので、生涯を通じて楽しめる仕事をしたい」という私のニーズに合っている。
ファイナンシャルプランナーとしてのキャリア
- 上述のようなキャリコンを目指すにあたり、マネープランに係る資格取得を目的とした学習をしたいと考えた。
- これは、知識の学び直しと、その知識を保有している証明を得ることで、顧客に安心感と役に立つ助言を与えるため。
- 学び直しの方向性についてwill,can,must手法による自己理解をおこなう。
- will(意志)。なぜ学びたいのか。まず自分のため。今後、土地や家屋の相続をまずは受け、次に自分が子どもへ行うことが想定され、その時に必要最低限の知識は持っておきたい。また、マネープランを作るに当たり最新のツールや理論は一通り抑えておきたい。また、副業・企業するなら税制周りの知識も必要に。
- 次に家族のため。父親が最新のマネーリテラシーを把握し、家族に分かり易く教えることで、家族全体のサバイバル能力が高まる。
- 次に顧客のため。ライフキャリアの設計には、お金の計画はやはり欠かせない。資産運用・リスク対策・税制など一通り。
- can(能力)。私は現在2007年にFP技能検定2級およびAFP資格を保有しており、以降も書籍による独学は継続(経済・お金・FIRE・保険等に係るもの)。即ちある程度の下地は身についている。
- また、毎日少しづつ学習する習慣も身についている。
- なお、目指したい将来像は「最新の知識・理論・実技力(型)をふまえた相談業務を行える(行っている)FP」であるから…これを習得する最短は「FP技能検定1級」だろう。
- must(必要性)。社会環境として、産業のサービス化、IT技術の急速な発展、労働環境の変化、少子高齢化、景気後退…など。これにより、個人のマネーリテラシーが必須になりつつある。(昨年は高校の新学習指導要領で資産形成に関する授業が始まった)
- 事実、知人や親せきの相談においても、将来のお金について悩んでいる人は極めて多い。
- 次に、仮目標(ファイナンシャルプランナー)についての情報収集(対象の理解)をおこなう。 ★2月5日更新★
- まず大きな歴史の理解として、1996年の日本版金融ビッグバンに先立ち、金融教育の国際連携と普及のため、1987年にFP協会が設立。
- その10年ほどあと、FPが技能検定試験制度に追加されることになった。(大まかに、きんざいが技能検定を担当し、FP協会がAFP,CFPを受け持っている理解)
- なお、現状FP技能検定の合格者累計は1~3級合計で約262万人、AFP,CFPは約18万人。FPそのものの認知度は高いが、AFP,CFPの認知度は約20%と低め。
- また、FP技能検定は一度取得すれば生涯有効、年会費などは不要。一方AFP,CFPは有効期間があり、継続学習と年会費が必要。(年会費はAFPが12,000円、CFPが20,000円。継続学習費は様々)
- これらの歴史や実態から、FP協会は積極的にAFP,CFPの訴求に力を入れている。(即ち、金融教育の国際連携と普及という当初の理念のもと、常に学び続け、ネットワークを維持し社会貢献する活動には、一定の理解と費用が必要であるからと解釈)
- 次に大きな役割の理解として、ファイナンシャルプランナーとは「生活者が人生で様々な目標を達成しようと望んでいるとき、その人の収入や支出、貯蓄の状況等を分析して、目標達成のために経済的なアドバイスを行う人」とされる。
- たとえば具体的には「くらしとお金のワークブック」などを元に生活者の現状を見える化。月々の収支をトントンにしたり、将来のライフイベントを予測して備えたり、スモールスタートを薦める。ようは「マネープランの見える化を通じて、不安や悩みの相談に応じ、助言・指導」するイメージ。ライフプラン(リタイア含む)・運用・税法・保険・不動産・相続(事業承継)など幅広い分野の基礎知識を持ち、必要に応じ各専門家にリファー(紹介)できるようにする。
- 次に大きな資格の理解として、FP1級・CFPの取得には様々なルートがある。
- FP1級のみが目標であれば、FP1級学科⇒実技が最短
- 一方CFPも取得したい場合(AFP保有かつ実務経験3年以上)、CFP6科目⇒CFP認定⇒FP1級実技が最短。
- このうち、FP1級学科はかなり難しいとされる。過去問を見たが、幅広い(CFP6科目の全領域)領域の細かい(制度の細かい年数や数値まで把握が必要)知識と、実務力が問われる。しかも過去問ラリー方式がやや困難で、教材も充実しているとは言い難い。
- 一方、CFPも勿論難しいが、こちらは1科目づつ取得でき、過去問分析や教材なども充実している。
- 次は、意志決定のためいくつかの選択肢とメリデメを挙げる。
- 選択肢1、FP1級のみを目標に、FP1級学科から学ぶ。⇒これは不採用。理由として、学科のハードルが極めて高く、資格試験そのものの学習が主となってしまうため。
- 選択肢2、CFPのうえFP1級を目標に、CFP1科目から学ぶ。⇒これが最有力候補。FPのコア業務が「見える化」なので、まずCFPのライフプラニングから学びつつ、実際の相談業務に活かすことで、経験と理論を並行して学びつつ資格取得が狙える。その次は、例えば起業・副業の準備をしつつ「税制」、相続・贈与の準備をしつつ「相続」、FIREの試算をしながら「運用」、自分の不動産運用について考えながら「不動産」、みずからが勤める保険業界の在り方を考えながら「保険」について学ぶ…と自分の生活に絡めて学べるのが魅力。
- 選択肢3、AFP,FP2級で十分とする。⇒これも有力候補。コア業務「見える化」であれば、既に行える。ただし問題として、実際の相談業務経験が殆ど無いのがネック。いきなり顧客とやり始めると迷惑をかけてしまう可能性も。
- 次は、スモールスタートとしてFP協会に、会員として(AFPだが)、CFP挑戦への様々な情報をヒアリングする。(当然ながら協会は挑戦者を増やしたいので、色々教えて頂けると想定)
- CFPは1科目づつ合格制と理解。一度取れば生涯有効か?
- CFP認定に必要な実務経験3年とは、金融業界の職務でOKか?
- CFP取得後の更新について、AFP同様に金融業界の勤続で代替とできる?
- 具体的な活動としては、足元はキャリコンに集中しつつ、キャリコン合格後の実務と並行した「ライフプラン」と「データサイエンス」の2つを並行して学ぶなかの、「ライフプラン」の一環として学びを進めていきたい。
その他考察(文字が多いため別枠に移動)
“見立て”の立て方(動画解説を踏まえた追加の気づき)
- 試験対策として見た時、キャリ協の設問3(CC視点の見立て)はとくに重要。なぜなら配点が高く、この見立てが設問4の方策にも繋がるので。
- よって、この見立てをしっかり得点するための戦略を立てることが、合格するために必要。いかに「出題者が意図している、根本的な問題」を捉えるか?
- まだ仮説だが、「価値観についての自己理解不足 及び 仕事の具体的内容についての理解不足」を第一候補に持ってくるのは有効ではないか。
- これにはいくつか根拠がある。
- ①まず練習問題の傾向。リカレントの練習問題①では”見立て”は「若年者の就活における、仕事選びの価値観(”好き”でしか考えてこなかった)および仕事理解(不動産業界)の不足」であり、練習問題②では「中年のキャリアチェンジ(昇進か転職か)における、キャリア選択の価値観(家族のため経済面を重視するのか、自らのやりがいを重視するのか)および仕事理解(変化後の仕事イメージ)の不足」であった。即ちいずれも「価値観の理解+仕事内容の理解」である。
- ②次に過去問の傾向。キャリ協の論述試験第1回~第20回までの概要(経緯)を見ると、労働契約更新・正社員登用・昇進・転職の検討・仕事と育児の両立…など転機(トランジション)を元に悩み・葛藤を抱え相談にいたるケースが多い。
- そもそも転機とは、シュロスバーグの理論では「役割・日常生活・関係・自己概念の4要素のうち、1つか2つの変化を伴うもの」である。さらに、役割・生活・関係いずれかの変化は、自己概念の変化を伴いやすい。(これは、職業的自己概念が自身と環境との相互作用で、生涯を通じて発達的に形成されるものと考えるスーパーやサビカスの理論に基づく)
- すなわち、転機(トランジション)では自己概念が変化しやすく、新たな自己概念を作るには価値観(本当に大切にしたいもの)を捉えなおさねばならないが、それが曖昧なまま周辺情報を断片的に集めてしまうことで、それらが整理できず混乱し、悩みや葛藤を抱えやすいのではないか…という仮説。
- もっと簡単に言うと「新しい自分は、何を大切にしたいのか?ハッキリさせてから、情報収集に臨むと良い」ということ。
- ③次に各種理論や学習の裏付け。システマティックアプローチの基本スタイルは「自己理解⇒仕事理解⇒啓発的経験…」なので、この点からも見立ての第一候補が「自己理解と仕事理解」とするのは自然。
- また「ジェラットの連続的意思決定プロセス(選択肢の洗い出しと起こり得る可能性の判断⇒望ましいかの評価(価値観や興味・関心に基づき)⇒選択)」にも見られるとおり、価値観は意志決定に必要。
- また、自己理解の中でもとくに価値観は見えづらい。興味や能力は客観視しやすいが、価値観は特殊なアプローチが必要なので。すなわち安全・安心な場で、自分の話したいことを話し、傾聴してもらうことで徐々に自分の内面に気づいていき、それを言語化する…。サビカスのナラティブアプローチのように話すお題を「幼少期に尊敬していた人」「良く読む雑誌」「座右の銘」などに絞って、より価値観を見つけやすくする手法や、國分康孝のコーヒーカップモデルのようにプロセスを明確にした手法もあるが、根本は類似していると認識。何にせよ、現代において「自分の大切にしていることを聞いてもらい、伝え返してくれる場」は貴重なので、自分の価値観には気づきづらいと思う次第。
- また、「苦悩は執着から生まれる」というダルマの教えも参考になる。転機で自己概念が変わらざるを得ないのに、今までの価値観に基づき”執着”しているとそれは葛藤するだろう(例えば突然解雇が決まったとき、今までの価値観で生活の安定・やりがい・専門性…などを全て過去と同レベルで求めていたら苦しいだろう。本当に自分にとって必要なものは何か。家族がいれば十分に相談し(抱え込まず)、優先度をつけておく必要がある)
- さらに、応用実習の学びも参考になる。クラスのメンバーで事例について見立てを出し合い、根本的な原因は何か、を話し合うワークを複数回行った。結果として、”コミュニケーション不足”や”思い込み”も、自己理解の不足に起因するケースが多かった。
- ④最後に厚労省のレポート(労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法の開発に関する調査・研究事業)。
- ここでは若年者、育児期の女性、中高年、治療中、就職氷河期などいくつかの特性に応じた課題と支援が掲載されている。ざっくり若年者は自己理解と仕事理解、育児期の女性は自分軸と理想像、中高年は個人の価値観と環境、治療中は悩みや人生観・仕事観の確認、就職氷河期は正社員就労に向けた能力獲得…などの支援ポイントがあるが…こうして見ても「価値観」理解を根本に置くことはあまり違和感がない。
- ⑤まとめ。誰しも「人生を幸せに生きたい」と思いながら、「何が自分にとっての幸せか」あいまいなことは多いと思う。何を幸せ(良し)とするか、それが価値観だと定義すれば、人生設計にあたって価値観は重要なテーマだと考える。
- 私はサビカスのナラティブアプローチに感銘を受けたが、それは手法がシンプルで力強いからだ。自らの価値観に沿った「本当にやりたいこと」をストーリーやフレーズにして、カウンセラーと対話しながら作り上げ、常に振り返り、書き換えていく。その工程はダイナミックであり、熱中できるものでもある。「本当にやりたいこと」を見つけられれば、学び、続けていくことは苦ではないだろう。結果として上達し、より楽しくなる。
- …少し脱線したが、何にせよ価値観は重要なテーマであり、試験対策においても『「価値観理解と仕事理解」を第一候補に充てつつ、主訴に係る感情キーワードを全部回収して盛り込む作戦』なら大きく外すことはないはず。
- この仮説をふまえ、解説動画の続きを見て、模試で採点してもらい、直近3年の過去問模範解答も評価してみたい。
SQL(確認ドリル)
- 直近はキャリアコンサルタント資格に集中する。
- ただし、本業はIT領域であることと、プログラミングやSQLを毎日少しづつ触る行為が楽しいことから、SQLの確認ドリルを1日1問解くことは続ける。
- なお、SQLはGoogle Big Queryに準拠する。
問題225
問題文
- salesテーブルから、3回以上注文した顧客のうち、2回目の注文と3回目の注文の間隔を取得してください。
- 結果テーブルは、顧客ID、2回目と3回目の間隔(日ベースの整数値)の2カラムとします。
- 短い順にトップ3顧客に絞り込んで表示してください。
回答プロセス
- まず、顧客・注文別の販売日一覧を取得する。
- 次に、nth_value関数を用いて、最初から2番目と3番目の販売日を取得する。
- 次に、datetime_diff関数を用いて、2番目と3番目の販売日間の差を取得する。
- 最後に、顧客単位に束ねて、インターバルが小さい順(0は除く)にトップ3を表示する。
- 具体的には、以下のとおり。
考察
- キャリアコンサルタント資格について。論述試験の概要とポイントを復習した。当該試験は設問に丁寧に答え(充足性)、あるべき姿勢で(妥当性)、具体的に書く(具体性)ことが重要だ。また実技試験なので、過去問を実際に解き、振り返る練習が欠かせない。
- 趣味のSQL確認ドリルについて。本日は「salesテーブルから、3回以上注文した顧客のうち、2回目の注文と3回目の注文の間隔を取得する」を解いた。nth_valueとdatetime_diffを用いて、2番目と3番目の注文の間隔を取得して記述した。
考察のシンプル化と英訳(練習中)
- I think there are a few points that should be noted in order to prove practical skills in writing.
- (実技力を記述で証明するには、注意すべきポイントがいくつかあると思う。)
参考資料
- 国家資格キャリアコンサルタント実技試験(面接・論述)実践テキスト/柴田 郁夫/株式会社秀和システム
- 集中演習 SQL入門/木田 和廣/株式会社インプレス
コメント